学術論文

基本情報

氏名 禿 あや美
氏名(カナ) カムロ アヤミ
氏名(英語) kamuro ayami
所属 マネジメント学部マネジメント学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

同一価値労働同一賃金原則を用いた小売業の人事・処遇制度の分析(その2)

単著、共著の別

単著

年月日

2019/07/25

発行所等

跡見学園女子大学マネジメント学部

出版社

巻・号

第28号

開始ページ

35

終了ページ

100

査読の有無

概要

跡見学園女子大学マネジメント学部紀要第28号、35~100頁に所収。日本には、性別や雇用形態間において大きな格差があり、実効性のある政策を導入する必要性は高い。本研究は、3つの生協で働く、管理的業務を担う正社員と非正社員を対象にした同一価値労働同一賃金原則に基づく職務分析・職務評価調査を用いて、小売業(生協)の人事・処遇制度の検討を行うものである。本稿では、調査対象の3つの生協の人事・処遇制度の概要をそれぞれ示し、職務評価点の詳細な分析を行なった。分析を通じて明らかになったのは、次の諸点である。①3生協ともに、程度の差はあるものの、正規職員の役職または等級ごとにみた職務評価点は、上位の役職等になるにつれ段階的に高まっている。②役職についていない正社員の一般担当者を基準に、1時間当たりの賃金と職務評価点の比率を算出すると、両者の比率はかなり似通っている。③ただし、正規職員の最下位の等級の労働者の賃金と、パート・アルバイト職員の賃金は、職務評価点よりも著しく低い。以上をまとめると、組織内において、正社員については、役職や等級別にみると、職務内容の高低と賃金額の間には一定程度均衡がとれていることがわかった。一般に日本型処遇制度においては、正社員について、処遇と職務内容が切り離されて運用されるといった柔軟性の観点から議論されることが多いが、職務の価値に応じた賃金支払いを、すでにある程度実現させていると思われる。このような、すでに適用されている組織内の公平性の基準を、いわゆる外部労働市場の賃金水準に強く影響されるといわれる新卒労働者やパート・アルバイト職員にまで、どのように広げていくかが問われている。