本研究では,職種領域を超えた対人専門援助職の資質に関する尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検討することを目的とした。関東圏内X女子大学の女子学生330名を対象に質問紙調査を行った。因子分析の結果,『「人」としての利用者に対する強い真摯な関心』(α=0.95),「専門家としての実践的知識と技術」(α=0.92),『利用者の「問題」に対する専門家としての誠実な態度』(α=0.88),「専門家としての倫理的態度」(α=0.80),「専門家としてのキャリア」(α=0.77)の5因子尺度となった。妥当性を検討するために,確認的因子分析を行った。適合度はχ2=3113.891(p<.001),GFI=.687,CFI=.797,RMSEA=.079であり,本モデルは悪くないモデルと言える。下平幸枝・宮崎圭子