五反田稚子・宮崎圭子 本研究の目的は,青年期前期での「成功回避」がどのように現れるかの検討と性差についての検討であった。調査対象者はX中学校・高等学校計73名(中学校:男子20名,女子21名,高等学校:男子21名,女子11名)である。質問紙は,作成した未完成の刺激文(「昇進・転勤」と「恋人の存在」という条件を含む)が記載されている。調査対象者は未完成の刺激文を読んで,物語を完成させる。χ2検定により検討した。恋人無しの条件では,10%水準で有意傾向にあるもの,女子の方が成功回避をし,男子の方が成功回避をしていない傾向がある事が明らかとなった。