[論文の概要] 職業性ストレスについての研究は、これまで職場環境に着目した研究が多かった。しかし同じ職場環境であっても、健康を害するものとそうでないものがおり、個人の要因にも目を向けることが重要だと考えられる。そこで気質が職業性ストレスに与える影響について検討した。1214名の日本人労働者を対象に、気質尺度、職業性ストレス尺度を施行した。階層的重回帰分析の結果、気質は職業性ストレスに対して年齢、性別、職位とは独立の影響を有していた。気質の影響は仕事量と関連するストレスよりも、対人関係ストレスにおいて大きかった。焦燥気質がもっともストレスを感じやすく、発揚気質とメランコリータイプはストレスを感じにくい傾向があった。(本文は英文)
p.101-p.112
[共著者] Y. Sakai, T. Akiyama, Y. Miyake, Y. Kawamura, H. Tsuda, L. Kurabayashi, M. Tominaga, T. Noda, K. Akiskal, H. Akiskal