学術論文

基本情報

氏名 酒井 佳永
氏名(カナ) サカイ ヨシエ
氏名(英語) yoshie sakai
所属 心理学部臨床心理学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

Longitudinal characteristics of insight and clinical factors in patients with schizophrenia

単著、共著の別

共著

年月日

2023/06/28

発行所等

Neuropsychopharmacology Reports

出版社

巻・号

43(3)

開始ページ

373

終了ページ

381

査読の有無

概要

統合失調症における病識は、治療経過とともに変化するが、病識の変化のパターンに注目した研究は少ない。そこで163名の統合失調症患者を対象に、1年間の間隔をあけて、病識を2回評価した。そして病識が低い水準で安定している群(病識低群)、病識が高いレベルで安定している群(病識高群)、病識が変化した群(病識不安定群)に分類し、3群間でWAIS-IIIで評価した認知的能力およびPANSSで評価した精神症状を比較した。病識低群は、病識高群、病識安定群と比較して、全般的な認知的能力と言語理解が低い傾向が認められた。また、病識低群は、他の2群よりも有意に陽性症状が重症であることが示された。この結果から、病識が低く、また治療経過において病識の改善が認められない患者は、病識が高い患者や病識が変動する患者と比較して、言語に関わる認知的能力が低いこと、陽性症状が重症であることが示唆された。共著者:Yoshie Sakai, Satsuki Ito, Junya Matsumoto ほか7名(筆頭著者)