『源氏物語』女三宮の飼猫
『鳥獣虫鳥の文学史ー日本古典の自然観』1獣の巻 三弥井書店
p.57~p.70 日本の古典文学に描かれる動物に着目して、日本人の自然観ならびに文化史を明らかにしようと試みるシリーズに、編集者のもとめに応じて寄稿したもの。獣、鳥、虫、魚それぞれの巻から成り、当該論文はその第一巻所収。『源氏物語』若菜巻に描かれる女三宮の猫に着目し、それまでの文学作品に描かれる猫をたどりつつ、宮廷社会に珍重された舶来の猫という設定を考察するもの。