先進国では、少子高齢化など社会を揺るがす構造変化が生じ、エネルギーや環境問題などの制約要因が深刻化しており、経済発展の面でも成熟化の段階を迎え、活力の低下が懸念されている。こうした状況の下では、現在は経済規模や一人当たり所得が低くても、21世紀には大国として発展する可能性を持つ国として、インドとブラジルに焦点をあてた。
両国は人口、面積等の大きさからいって、基本的に大国としての条件を備えているが、これまでの発展過程をみると、国家主導型で輸入代替を目指す工業化戦略、不平等な所得分配、財政赤字体質、屈折した対外関係から対外開放への転換などの類似性を持ち、それぞれプラス・マイナスがあった。
これまでの経験によって、グローバル化・情報化の進展を経済発展に結びつけることが国家にとって最良の選択であり、そのためには積極的に自由化・開放を進め、潜在的な大国としての条件を活かすことが重要である。