自転車の走行空間としてオランダの自治体は近年、街区の中を通り、あえて狭い幅員の中で自転車と車を混在させることで車の速度の抑制を図る通り、フィーツストラート(fietsstraat)の整備を急速に進めている。本稿はこのフィーツストラートについて出されている複数の設計指針と、整備事例を整理し、それらの間の共通点と相違点を分析した。その結果、特に自転車走行面の幅員等の断面構成について、設計指針間、事例間で大きな違いが見られた。またフィーツストラートの整備事例が増えるにつれて、利用者が道路空間における正しい位置取りを理解するようになる、といった傾向も確認された。