公害激甚期における四日市都市改造事業の実態について -地元自治体の自立性の観点から
四日市市史研究
14号
1960年代に取り組まれた都市改造事業に着目し、四日市市の自立性の観点から分析を行った。四日市市は国への陳情に終始し、都市改造において責任ある役割を果たすことは、極力避けていた。コンビナート隣接地の住宅地については、自然消滅を待つ姿勢をとった。こうして壮大な都市改造のプランは作られたものの、ほとんど実現を見ることはなく、今日に至るまで住工密接状態は残存することになる。