市制胎動期における神戸都市形成の総括的把握:市制施行期より第1次大戦勃発時までを対象に
日本建築学会計画系論文報告集
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1889年頃より1914年頃までの、神戸市における都市形成の実態を分析したもの。この時期神戸では、埋立て、河川の付替えなどの大規模プロジェクトも含め、インフラ整備は民間主導で行われ、それらに対する公共側のコントロールは最小限に止められた。その結果、この時期末には、今日まで持ち越されるような劣悪な環境がすでに広範に生じていた。そして、民間主導インフラ整備の背景には、その後の神戸の都市経営論とは対照的な、民活論があった。