平成25年度から始まった国立大学の大学改革は、ミッションの再定義、私立大学改革といった近年稀に見る大きな改革へと発展した。運営費交付金が年々削減される中で、各大学は自己存在の意義や附属学校園を所有する意味まで問われるようになったのである。こうした中で、大学の存在価値を高めるために、高大連携という新しい教育観に基づいた教育制度が次々と誕生した。その代表的な事例を紹介しながら、従来のゆがんだ偏差値教育や学歴偏重社会を打破する可能性のあるこの制度の役割や意義、そして現代教育の課題や問題点等を検証し考察した。