「高校生に伝えたい吉野秀雄の歌」
東京学芸大学附属高等学校
研究紀要第47集全114頁
国語教育の現代文韻文指導のための論考。歌人吉野秀雄が妻はつ子の入院から死別に至るまでを詠んだ『短歌百餘章』(創元社「創元」創刊号、1946年刊)は、その後吉野秀雄の第4歌集である『寒蟬集』に収められた。その『寒蟬集』の中から、高校生に詠ませたい20首を選び、それらの歌をどのように理解させ学習者に鑑賞する力をつけさせたら良いかについて考察し検証した。また、グループ討議を通して、命の大切さや尊厳、相手を思いやる心、そしてあるべき夫婦の姿を考えさせることも目的とした。