鈴木が担当した研究は、「新たな価値観の創造」と題して、国語科の新たな単元構想の創出を目指して考察したものである。
明治維新以降、日本が目指して来た西欧型近代社会は、学問を発展させ、文化・芸術・教育・福祉・社会整備等のあらゆる面において、飛躍的な成果を挙げて来たといえるだろう。しかし、その近代化を急ぐあまりに犠牲になって来た側面について、21世紀ではもう一度その問題点を見直し、解決策が検討されなければならないと思う。例えば、明治以降、近代西洋的な思考以外の価値観や文化のあり方を軽視してきたことによって、今もなお近隣のアジア諸国とは友好な関係を築けないでいる。これからアジア諸国や世界の人々とどのような友好関係を築き、世界平和に貢献していけばよいのか。格差社会を生み出し、拝金主義やブランド志向が跋扈する功利主義的な現代社会を改善するためにはどうすればよいかなどについて、考えさせる教材の発掘が必要であると思う。そして、願わくば従来の近代西欧型の価値観を越える新たな文明のあり方が模索できるような教材が発掘されて、そういった事柄について考えさせる授業や単元のあり方が構築できないかと考察したもの。