「国語力向上を図る学校カリキュラム作成に関する基礎的研究(第3年次)」というプロジェクト研究に参加した際の論文で、東京学芸大学系列の附属小学校・中学校・高等学校・大学に勤務する国語科の教員同士で共同研究したものである。小・中・高・大という縦の校種を越えた、系統的で継続的な新たな「国語力向上を図る学校カリキュラム」が作れないかということで、それぞれの部署にいる教員による「国語力向上と教師の授業づくり」をまとめたものである。私の所属するB2グループ(現代文『文学・批評・論説』)では、「価値ある〈抵抗〉」をキーワードに新たな教材の発掘とその授業実践を行った。文体や内容が難しくとも生徒に問題意識を植え付けて、その教材を通して新たな価値観や人生観を獲得させることをねらいとしたのである。鈴木は、吉野秀雄の『寒蟬集』を通して、死生観と人生観に関するテーマを生徒に考えさせ、その結果を論述した。