19世紀から20世紀初頭におけるヴェネツィアのホテル建築の変遷について-ヴェネト・ビザンチン様式の歴史的パラッツオ転用からグランドホテル様式建設まで
『日本建築学会計画系論文集』、 73(629) 、日本建築学会、pp. 1637-1642
19世紀、ヨーロッパ各地で壮麗なグランド・ホテル様式の新築ホテルが流行。しかしヴェネツィアでは、既存の歴史的建造物をホテルに転用する方が好まれていた。ヴェネツィア本土では、新築の場合ですら伝統的なビザンチン・ゴシック様式が踏襲された。国際的なグランド・ホテル建築は、狭い路地と水路からなるヴェネツィアの都市構成では適応できず、広い面積の土地が確保できるリド島においてようやく実現される。