台湾観光における文化と政治
観光社会文化論講義(安村克己、遠藤英樹、寺岡伸悟編著)
くんぷる
安村克己、遠藤英樹、寺岡伸悟編著 pp.123-132 観光・文化・政治の問題を第二次大戦後から今日までの台湾について検討した。台湾には、福佬人、客家など「本省人」と総称される漢族系住民、オーストロネシア系の先住民族、戦後新たに台湾に渡ってきた漢族系住民である「外省人」が居住している。こうした族群をとりまく台湾社会の動きは、観光にも反映した。とくに文化観光の対象となる観光施設のなかに、族群による政治性を強く付与されているものが少なからず存在した。