日本統治期台湾におけるツーリズムのオーラルヒストリー(Ⅱ)
商経論叢
九州産業大学商学会
第51巻第2号
日本統治を経験した「本島人」34人に対するインタビュー調査にもとづき、日本統治期台湾におけるツーリズムに台湾人がどのように関わったのかを探った。調査データの中の旅行経験に関する箇所を、修学旅行、海水浴、温泉浴、その他の家族旅行に区分し、調査対象者の観光や旅行に関する経験を定量化しながら、最終学歴、実家の職業、男女比との関連から分析した。本研究で、修学旅行が一定以上の普及をみせ、台湾人の児童・生徒に旅行の機会を与えていたということがあらためて明らかになった。