台湾植民地鉄道の発達とその背景
立教大学観光学部紀要
No.4
植民地台湾における植民地鉄道建設過程とその背景を考察した。総督府は台湾領有とともに鉄道建設に着手し、縦貫線は1908年に完成した。縦貫線以降の鉄道整備には、島内循環線、地方開発線、森林鉄道があった。官設鉄道に対する支線としては、製糖企業が建設した私設鉄道と手押し軌道があった。これらの鉄道は、開業以来旅客輸送機関として著しく発達をとげ、植民地台湾の近代ツーリズムの形成を支えた。