15世紀素描にみる創造する手−フィリッピーノ・リッピを中心に
『作品における制作する手の顕在化をめぐる歴史的研究』(平成25〜29年度科学研究費補助金〈基盤研究B〉研究成果報告書、研究代表者:京都大学大学院文学研究科 中村俊春)
ィリッピーノ・リッピによる素描を中心に、15世紀における素描の役割や性質について考察した。15世紀を通じて、素描が、手本を写す、師匠を模倣するといった訓練・教育的な性質だけでなく、個人的な記録や着想を練り上げる場としての機能を高めていったことを、具体的に示した。