学術論文

基本情報

氏名 郷 香野子
氏名(カナ) ゴウ カノコ
氏名(英語) gou kanoko
所属 大学 マネジメント学部 マネジメント学科
職名 講師
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

『事例ベース意思決定理論(CBDT)のマーケティングへの適用』

単著、共著の別

単著

年月日

2019/10/15

発行所等

博士論文(慶應義塾大学大学院 商学研究科)

出版社

巻・号

開始ページ

1

終了ページ

199

査読の有無

概要

Gilboa and Schmeidler (1995, 2001)によって提唱された「事例ベース意思決定理論 Case-Based Decision Theory;CBDT」に適用することによって,複雑もしくは革新的な製品を採用するような,不確実な状況での消費者の意思決定を説明することを試みた。まず,(1)消費者の意思決定モデルにおけるCBDTの位置付けを述べ (第Ⅰ章),(2)消費者の意思決定の実態に関する定性的,定量的な調査からCBDTの特徴や利用される状況を整理した(第Ⅱ章, 第Ⅲ章)。その上で,(3)理論的な実証研究を通して,革新的な製品の採用という状況下ではMADよりもCBDTの方が消費者の意思決定を説明できることを明らかにした(第Ⅳ章)。一方で,消費者は外部から情報を探索し,この情報を統合しながら決定することから,(4)外部から情報を得て検討するような学習過程にCBDTを拡張させた。ここでの視点として,消費者の意思決定段階の「認知」「情報探索」「選択肢の評価」に対応させたCBDTの拡張方法を検討した (第Ⅴ章, 第Ⅵ章, 第Ⅶ章)。
ここまでの研究で明らかにされた,CBDTが不確実な状況で適用できるという論拠をもとに,(5)CBDTを発売前に新製品の採用を予測する状況に応用した(第Ⅷ章, 第Ⅸ章)。購買行動データのみが得られた状況を想定したCBDTの分析手法の検討した後,革新的な製品の購買が記録されたスキャン・パネルデータを用いた分析に適用し,実際に発売前のデータのみから消費者の新製品の採用を予測できることを実証した。
以上の研究成果を通して,CBDTは消費者の不確実な意思決定を説明するひとつのモデルとして位置付けられ,この理論を適用することで,機能や属性が複雑であったりするような革新的な製品の採用を予測できると結論づけた。