Racism within the Black Community: A Study of the Characterization of “White” Blacks in The Bluest Eye
津田塾大学
『論集』
19
アフリカ系アメリカ人(黒人)共同体における肌の濃淡による人種差別というテーマを扱ったトニ・モリスン(Toni Morrison)による『青い目がほしい』(The Bluest Eye, 1970)において、肌の白さが社会的地位の向上につながるという信念をもつ「白い黒人」が「黒い黒人」であるヒロインの黒人少女ピコーラを精神的に追いつめ、破滅させていく過程や自らを正当化しようとする共同体の人々の心理、その背景となる人々の人種意識および作品のテーマ、隠された著者のメッセージを分析・解釈している。