Enslaved Body, Liberated Mind: Color-Blindness and Coded Messages of Phillis Wheatley
日本アメリカ文学会
『東北アメリカ文学研究』
37
1773年、アフリカ系アメリカ人(黒人)として初めて詩集を出版した女性フィリス・ホィートリー(Phillis Wheatley)は、幼少期にアフリカで拉致され、奴隷としてアメリカ植民地に上陸した。奴隷主夫婦によって高度な教育を施され、天賦の才能を発揮したホィートリーは自らの幸運に感謝する一方、悲劇的な運命を詩句に織り込んだ。ラテン語・ギリシャ語の韻文の伝統に則った正統的な詩文に込められた、ホィートリーのアメリカへの相反する思いを明らかにしている。