Social and Political Activism for Moral Education: Women’s Interracial Efforts in the Antislavery Crusade
日本アメリカ文学会
『東北アメリカ文学研究』
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20世紀前半のアメリカ女性参政権獲得運動における人種間協働は、19世紀中葉の奴隷制廃止運動に起源をもつ。特に、女性の奴隷制廃止論者は家庭・共同体・国家の良心になろうと道徳的見地から奴隷制廃止運動に関わった。当時、女性にとって唯一の政治的権利であった署名活動やバザー、募金活動、反奴隷制ナラティヴの執筆等を取り上げ、女性が道徳的理由によって社会・政治的大義に目覚めていく過程を明らかにしている。