2020年8月、アメリカ女性参政権100周年を記念した「女性の権利パイオニア」(エリザベス・ケイディ・スタントン、スーザン・B・アンソニ―、ソジャーナー・トルース)の銅像がニューヨーク・セントラルパークに設置された。アメリカ女性参政権100周年へのオマージュとして執筆したこの特集において、論文「ニューヨーカーたちのフェミニスト・ナラティヴ—アメリカの巫女としてのソジャーナ―・トルース」(単著:pp. 140-148)の執筆を担当した。19世紀末~20世紀初頭のアメリカ女性参政権運動では、女性活動家間の人種差別問題がしばしば指摘されているが、この論文では、パイオニアの一人として銅像で表彰されたアフリカ系アメリカ人社会改革者・フェミニストのソジャーナ―・トルースを取り上げ、人種間対立を調停したトルースの言動や思想、歴史的功績を検証した。