本研究では,面接形式ごとのクライエントの面接体験の違いを,クライエントの視点から探索・整理 することを目的として,複数の面接形式を用いた共感面接を比較する実験を実施した。実験においては,ク ライエント役の参加者 10 名が,チャット,通話,アバター通信,ビデオ通話,直接対面の 5 つの面接形式で 共感面接を体験した後,半構造化インタビューにおいて,面接形式ごとの面接体験の違いを語った。インタ ビューで得られたデータを質的研究法を用いて分析した結果,面接形式ごとのクライエントの様々な面接体 験や,面接評価においてクライエントが重視する体験を,整理することができた。