河合栄治郎―近代日本における自由主義の一到達点
早稲田大学博士(文学) 学位論文
河合栄治郎の生涯と思想を全面的に論じて、近代日本における自由主義思想の役割と意義を明らかにしようとしたもの。自我の探究を起点として、古今東西に及ぶ思想・学問の研鑽に努め、全体的包括的な思想体系の構築に取り組み、国民に対して主体的な個人の確立を促した河合の思想的学問的営為は、結果的に成功しなかったものの、近代日本における自由主義の一つの到達点を示すものであったことを指摘した。