『人生地理学』の思想史的意義
創価教育
牧口常三郎の代表的著作『人生地理学』を、発表された20世紀初頭の帝国主義全盛期に、いかなる位置を占めていたのかを分析したもの。浮田和民の倫理的帝国主義や丘浅次郎の生物進化論などの同時代の論説と比較するなかで、世界、国家、郷土という空間の関係を明確にし、国際情勢が「人道的競争」にむかって大きく転換していくべきことを主張した『人生地理学』の思想史的意義を明らかにした。なお、本稿は『人文地理』(第68巻第3号)の「学界展望」(平成27年)で紹介された。