河合栄治郎の労働問題研究-大正期進歩的官僚の思想と行動
日本歴史
河合の農商務省官僚時代の思想と行動をできるだけ多くの史料を用いて実証的に分析したもの。河合の労働問題研究および社会政策構想の進歩的性格とともに、国家・官僚の機能を相対化して実践的な社会改革を主張する河合の行程に、南原繁や石黒忠篤といった国家官僚らに通じる新しい型の官僚の存在を提示した。なお、本稿は、『史学雑誌』(1998年の歴史学界―回顧と展望―)で紹介された。