諸葛琴台『荘岳撻楚』に見る日本語の四声
人文学フォーラム
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本稿では諸葛琴台の『荘嶽撻楚』を題材として、日本語アクセントに対する儒学者の認識について考察をおこなった。その中で、琴台が日本語に中国語の四声であらわせるような音調があるのかというところに疑念を持っていたこと、それが極めて儒学者らしい形で記述されていることを指摘した。また、琴台自身の出身地についても触れ、母方言の影響で日本語のアクセントに対する認識が京周辺の学者と異なっていることも述べた。