「上海家化のマーケティング」
立命館大学経営学会『立命館経営学』
第48巻第4号
本稿では、化粧品企業上海家化を取り上げ、商品開発と流通チャネルを中心にマーケティング戦略を考察した。 1990年代前半まで、上海家化は中・高級製品の開発などを通じて中国女性の化粧ニーズを喚起することで業界トップに至った。そして90年代後半以降中国化粧品産業がグローバル市場に巻き込まれる中で、上海家化は漢方薬の用途開発やゲリラ的な流通チャネルの活用等など従来市場の常識を覆すことによって新たな市場セグメントの確立を明らかにした。