「P&Gにおけるラフリー改革と中国市場の展開」
立命館大学経営学会『立命館経営学』
第49巻第2・3号
本稿は中国市場のケース・スタディを通じて、P&Gが新興国市場を開拓する際、製品開発に関する発想の転換を中心に考察した。 中国では1990年代後半以降、中産階層が形成され、経済成長に歩調を合わせて急ピッチで増加した。この拡大しつつある大衆市場を開拓するには、①ボリュームゾーンの「適性品質(機能)」に基づき、低価格製品を開発する、および②製品開発の現地化を進め、現地市場で必要とされる機能と不必要な機能を選別する戦略成功に導くことを検証した。