学術論文

基本情報

氏名 神山 伸弘
氏名(カナ) カミヤマ ノブヒロ
氏名(英語) kamiyama nobuhiro
所属 文学部人文学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

学問的認識論としての『精神の現象学』「序文」――(その五)第二七段落~第三七段落

単著、共著の別

単著

年月日

2019/03/15

発行所等

跡見学園女子大学文学部紀要

出版社

跡見学園女子大学

巻・号

54

開始ページ

1

終了ページ

22

査読の有無

概要

㈦ このエレメントへの高まりが精神の現象学である。
学問のシステム第一部『精神の現象学』の課題――無知から知へ。「概念的に把握する」一貫性。従来の指導との根本的な差異。二層の個体――個別と普遍。「知」の不完全性からくる遍歴。個々人の教養形成と実体生成の相即。「知とはなにか」という目標と時間性。いまある〈それ自体〉から〈それだけで独立した存在〉へ。
㈧ 表象された周知のものを思考枠組に変えること、
表象された周知のものは「実体」よりは「自己」のもの。個別的な「自己」の直接的な媒介は「表象」を超えない。「知」は「普遍的な自己」の「行い」。「周知のもの」への依拠は自己欺瞞。「周知のもの」という形式を廃棄する表象分析。分析による「思考枠組」の入手。否定的なもののエネルギー。「力のない美」に依拠しない。「精神」は支離滅裂のなかで自分を見出す。主語=魔力。
㈨また表象された周知のものを概念に変えること
「内的なもの」の吐き出しと「普遍的なもの」の細分化の傾向。思考枠組の流動化による普遍態の現実化の課題。流動化に向けた純粋な思考のモメント化。思考枠組から概念へ。概念の自己運動という精神的な本質態の誕生。本質態(概念)の自己運動が学問の自然。有機的全体は必然態である。学問の第一部『精神の現象学』と学問の他の部分との区別。知と対象態との対立は精神内の対立。経験と未経験。〈わたし〉と「〈わたし〉の対象」である実体との区別。実体の選言判断。存在と知の一致=精神の現象学の終結。精神の現象学=知のエレメントの準備。