学術論文

基本情報

氏名 香山 はるの
氏名(カナ) カヤマ ハルノ
氏名(英語) kayama haruno
所属 文学部人文学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

『ワートル先生の学校』:トロロープの晩年のチャレンジ

単著、共著の別

単著

年月日

2021/03/31

発行所等

跡見学園女子大学『コミュニケーション文化』第15号

出版社

巻・号

開始ページ

18

終了ページ

24

査読の有無

概要

アンソニー・トロロープの晩年の小説、『ワートル先生の学校』は、「バーセットシャー年代記」のように広く読まれてはいないが、トロロープの最も「過激な」小説といわれる点、また、彼の「リアリスティックな小説家」としての自負が認められる点で、注目すべき作品である。トロロープはこの小説で重婚というテーマを扱い、男女の関係をめぐるダブル・スタンダードに疑問を突きつけた。一方、「重婚」というテーマを扱いながらも、サスペンスや謎の保持によって読者の興味を引くことを拒み、キャラクターを重視する姿勢を示したトロロープは、ウィルキー・コリンズらのいわゆる「センセーション・ノヴェル」とは異なる独自の世界を創造した。