学術論文

基本情報

氏名 香山 はるの
氏名(カナ) カヤマ ハルノ
氏名(英語) kayama haruno
所属 文学部人文学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

トロロープとオーストラリアーHarry Heathcote of GangoilとJohn Caldigateを中心にー

単著、共著の別

単著

年月日

2007/03/31

発行所等

津田塾大学大学院英文学会『論集』(Tsuda Inquiry) 第28号

出版社

巻・号

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査読の有無

概要

14頁(pp.53-66)
トロロープの「オーストラリア小説」2作を取りあげ、これまであまり研究がなされていないトロロープとオーストラリアの関係を探った。トロロープの小説におけるオーストラリアの描写には概して保守的なヴィジョンが認められる。例えば、主人公HarryとJohnがオーストラリアでの困難な生活を切り抜けられたのは、「イギリス紳士」としての資質を保持し続けたことと強く結び付けられている。しかし一方では、こうしたイングリッシュ・ミドルクラスの価値観の優越を謳う結末に対して、トロロープが疑問や限界を感じていたことも認められる。特にJohn CaldigateのEuphemia Smithのキャラクターはイギリス社会のダブルスタンダードを露呈し、小説の中心となる価値観を脅かす点で重要である。