「戦国秦~漢初における書体の変遷-秦隷・草隷の発生をめぐって-」
書論研究会発行『書論』第40号
書論編集室
第40号
書論研究会発行の『書論』第40号。「書の時代性」という特集を組み、特集では11名の論文、その他で19名の論文、総勢40名の論文を一冊にまとめたもの。書体の変遷を論じる際に、その変化の先鋒を担う簡牘・帛書の肉筆文字(実用通行体)と、標準体として公認された字体による金石文とを同列に扱うことはできない。そこでその前者について考察し、書体の変遷、とりわけ、秦隷・草隷の発生と定型化について論じたもの。さらに当時の書き手も文字に対する美意識がどのようであったか、文献をもとに探った。