「草隷」の実態とその定義
全国大学書道学会
第12号
近年、湖南・湖北を中心として、秦系文字と認められる簡牘が多数出土するに至って、草篆・草隷の実態を窺えるようになった。しかし、其の発生時期や定義についての議論は必ずしも完全ではない。本論考では「草隷」に着目し、その出土の実態を踏まえながら、何を以て「草隷」と認めるのか、その定義を探ったもの。