都道府県の鉱工業生産指数と県内総生産の乖離について
経済産業統計研究会
第53巻Ⅲ号
本研究は、都道府県別の鉱工業生産指数が県内総生産(製造業)の速報値として妥当かを検証したものである。2011~2021年度のデータ分析の結果、両者の相関は県によって大きく異なり、必ずしも整合的ではないことが分かった。乖離の主因は、付加価値と生産額という作成概念の違い、単価変動の反映有無、標本数や業種ウエートの固定性にある。特に電子部品・食品製造業の比重が高い地域では乖離が大きい。鉱工業生産指数は一部自治体では有用だが、県内総生産の速報値として用いるには補正や改善が必要である。