女性のキャリア役割と日本の労働慣行
跡見学園女子大学 マネジメント学部紀要第7号(跡見学園女子大学)
105頁~123頁 本論文は、女性のキャリアへの役割と日本の労働慣行とのかかわりについて分析したものである。女性労働におけるキャリア形成に問題となる二重役割が二重負担として存在することを確認しながら、女性労働のキャリア形成に現在の日本の職場や社会に存在する日本型労働慣行という側面が阻害要因として働いていることを明らかにした。また、女性労働におけるキャリア形成に重要な意味を持つ「多重役割自己効力」という概念を用いて、その形成の阻害要因としての日本型労働慣行の存在も指摘した。