本論文は、日本の社会が労働(仕事)と余暇(休暇や遊びなど)をどのように理解してきたか、そしてその両方をどのように捉えればいいかを検討し、今後の労働と余暇のバランス(Work Leisure Balance; WLB)という考え方の可能性を模索してみることを目的とするものである。戦後の日本の労働慣行の優先論理と余暇の軽視論理の構築プロセスとその問題点、課題などを分析するために、日本の社会が労働と余暇をどのように捉えてきたか、そして労働と余暇のあり方と日本的労働の現在と今後の主な論点について検討した。最後に、本論文の重要な論点である日本における「労働と余暇のバランス(WLB)」の模索という論理設定の重要性とその意義について考察した。