悉知弥生、宮岡佳子。子育て中の母親はストレスが多い。ストレスな状況に対して必要な援助を母親から求めることは大切であるが、そのような援助を求めずにいる母親もいる。そこで本研究では、母親が援助を求める傾向を測定する尺度「子育て中の母親用被援助志向性尺度」を開発し、関連要因について調べた。開発した尺度は、4因子であり、基準関連妥当性、内的整合性が示された。そこでこの尺度を用いて、重回帰分析を行った。結果、育児不安が被援助志向性を高め、自己隠蔽は弱めることが明らかとなった。援助につながりにくい母親に対して、支援者からの積極的な介入が重要であろう。