小倉真奈美、宮岡佳子。若い女性に多い摂食障害の発症に関連する心理学的要因のうち、友人関係に焦点をあてて質問紙調査を行った。対象は女子大学生348名、質問紙は、フェイスシート、EAT-26、友人関係尺度、対人的気ずつきやすさ尺度、社会的比較志向性尺度よりなる。摂食障害高群と低群にわけて、分析した結果、高群は、他者との比較を行いやすく、表面的には友人と群れる傾向を見せるが、内面的には傷つきやすいというアンビバレントな心性を持っていた。従来、摂食障害と母親との葛藤関係はよく言われているが、友人関係においても、関連があることが明らかになった。