下條杏納、宮岡佳子.中学生が教師に悩みを相談することは実際は少ないであろう。そこで、中学生が教師への援助要請を促進するために必要な要因を探るため、質問紙調査を女子中学生115名に行った。「教師への援助要請スキル尺度」「教師に対する被援助志向性尺度」及び教師に相談しやすい悩みの種類、教師への相談経験の有無・内容等についての質問よりなる。クラスター分析の結果、「援助要請積極群」「援助要請中断群」「援助要請回避群」に分かれた。受けた援助は、「援助要請積極群」「援助要請中断群」「援助要請回避群」の順に多かった。教師への援助要請の促進には、認知面と行動面に介入することが有効であることが示唆された。