成人期発達障害女性におけるカモフラージュの特徴
跡見学園女子大学心理学部紀要
第6号
発達障害で通院中の成人女性150名にウエブによる質問紙調査を行った。発達障害者は、周囲に症状や障害特性がわからないようにふるまうカモフラージュを行うことがある。対象者のカモフラージュ傾向を調べ、カモフラージュ傾向を高群と低群にわけて検討した。高群のほうが、うつ症状が強く、併存する精神疾患の数が多く、デイケアに通所している者が多かった。カモフラージュは障害を周囲に分からなくする対処行動であるが、精神状態の悪さとも関連が示され、対処行動としての欠点も示唆される。