研究課題名「成人期発達障害の女性を対象とした通院集団療法プログラムの開発と効果研究」。初年度である2023年には、予備研究としてウエブ調査を行った。発達障害で通院中の成人女性150名に質問紙調査を行った。発達障害者は、周囲に症状や障害特性がわからないようにふるまうカモフラージュを行うことがある。対象者のカモフラージュ傾向を調べ、カモフラージュ傾向を高群と低群にわけて検討した。高群のほうが、うつ症状が強く、併存する精神疾患の数が多く、デイケアに通所している者が多かった。カモフラージュは障害を周囲に分からなくする対処行動であるが、精神状態の悪さとも関連が示され、対処行動としての欠点も示唆される。