背景を黒地にする宗教絵画 ―白隠の禅画と幕末の地獄絵を中心に―
『仏教美術論集第7巻 近世の宗教美術』(竹林舎)所収
竹林舎
近世の宗教絵画には、背景を黒で潰した黒バックの作例が多いことを指摘し、その問題点の整理を試みた。とくに近世中期に活躍した白隠の禅画の黒バックには初発性が認められることと、近世後期の地獄絵に黒バックの印象的な作例が目立つことを指摘した。