素朴絵としての大津絵
美術フォーラム21 第36号
醍醐書房
第36号
大津絵の画風を素朴絵の視点から考察を加えた。初期の大津絵の素朴表現は無作為のものであったのに対し、中期から後期にかけての大津絵は、民衆の間に一定の支持があった素朴画風をあえて変える必要はないとの判断に基づいた、意識的な素朴表現であったことを指摘した。