社会病理と沖縄シャーマニズム―不登校児童生徒とその親のための相互扶助共同体の事例から―
日本橋学館大学 紀要 第4号
pp.87-95 シャーマニズムが現代の諸問題と密接に関連していることを明らかにするため、沖縄でみられた事例をもとに、社会問題のひとつである不登校問題とシャーマニズムとのかかわりを探った。その結果、不登校児童生徒やその家族の一部は、沖縄のシャーマニズムを用いて今ある家族関係を解体・再構築し、同じ悩みを共有する者同士の相互扶助のネットワークづくりをおこない、不登校に対する価値観をそれほど悩むべき問題ではないということに転換させていくことが明らかとなった。