沖縄の祭りとコミュニティ
『都市問題』第104巻第9号 公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所
pp.17-21 沖縄本島備瀬の祭りである「ハチグヮチウドゥイ」は世俗的な側面が強く、現在も村人に関心をもたれ、コミュニティをまとめ活気をもたらす役割を果たしている。一方、神行事である「シニグ」は神女の後継者が現れず村人の参加も減少するなど、衰退している。このような状況を比較考察した結果、今後は神聖さよりも世俗的な側面の強い祭りがコミュニティ内外の交流や協働を促すダイナミクスをもち、コミュニティの結束力を高め、その再構築を図る「仕掛け」として大変重要な鍵となってくると論じた。