学校給食と子どもの貧困
跡見学園女子大学マネジメント学部紀要第21号
第21号
我が国の戦前の学校給食は、欠食児童・貧困児童救済を目的に限定的に開始されたが、戦中・戦後は多くの子ども栄養状態を改善する必要に迫られ、普遍的制度として発展してきた。しかし、公立中学における完全給食実施には、大きな地域格差が残っている。また、給食費未納への学校の対応も問題を生じている。本稿では、このような学校給食の歴史と実態を踏まえ、子どもの食におけるセーフティネットとしての学校給食の今日的役割の重要性を指摘する。