学校給食費は約3割しか公会計化がなされておらず、残り約7割は各学校が管理する私会計である。これは、学校給食が国や自治体の補助金を得て開始されたのではなく、学校毎に実施されてきたという歴史的経緯によると考えられる。学校給食費を会計法規によらず私会計で処理することには、会計の透明性、公平性の観点から問題がある。また、私会計の場合、学校単位で未収金の処理を行わなければならず、食材の購入への影響、未納者とそれ以外の負担の公平性などの問題が生じる。徴収知識やノウハウに乏しい担任教師や学校現場に、給食費が各学校単位の私会計であることを理由として給食費未納の督促を任せることには無理がある。